【月刊 花扇生薬】 2019年03月08日(金)

月刊花扇生薬 第198号 2019年3月

2019年3月8日

編集・発行人

小西製薬株式会社

学術担当

<薬事>
薬用作物の産地化に向けたシンポジウムで日漢協も活動を発表 農水省 
 農水省主催で当シンポジウムが1月30日に開催された。ここ数年 農水省は生産者が開催する薬用作物栽培の検討会や生産体制強化策、需要創出のための補助事業などを実施。薬用作物産地支援協議会が全国8か所で主催した地域説明会でも補助事業の概要を説明するなど、薬用作物の国内栽培拡大を重要課題として取り組んでいる。シンポジウムは、国が国内栽培拡大さらに推進する意向を感じられるものであった。 (農水省19.2.1>

GDP導入「各社が考える時期」‐品質確保の取り組み促す 厚労省 安川技官
 昨年末に公表した医薬品適正流通(GDP)ガイドラインの製薬業界への浸透策に言及。「内容の理解を深めてもらうことが重要」としつつ、「現場の実態などを紹介し、各社がGDPをどう取り込むかを考える時期」と行動を促したほか、偽造医薬品の流通防止を念頭に「品質確保への取り組みや管理体制を考えてほしい」と訴えた。( 薬事日報19.2.18)

値下げ幅、最大15%に 薬の「費用対効果」評価
高額な薬と医療機器の「費用対効果」を評価して公定価格を下げる新制度について、厚労省は20日、値下げ幅を最大15%とすることを決めた。4月から本格導入し、医療費の伸び抑制につなげる。 この日の中医協で了承された。費用対効果は、完全な健康状態で寿命を1年延ばすために新薬などを使った場合の費用が従来品をいくら上回るかを試算して評価する。差額が500万円以上の場合に値下げ対象とし、750万円以上、1千万円以上で段階的に値下げ幅が大きくなる。 ( 朝日新聞19.2.21、日経新聞19.2.21)

遠隔服薬指導、20年にも解禁へ 薬剤師がパソコンやスマホで説明
パソコンやスマートフォンを使って薬剤師が離れた場所から薬の飲み方を説明する「遠隔服薬指導」が、早ければ来年4月にも解禁される見通しとなった。厚労省は、対面指導を義務付けている医薬品医療機器法の改正案を今国会に提出する方針で、実現すれば、薬局に出向かず処方薬を自宅に配送してもらうことが可能になる。(薬日新聞19.2.27、共同通信19.2.5 )

薬のネット販売規制は合憲 高裁
医療用から市販用に切り替わったばかりの薬をインターネットで販売することを禁じた改正薬事法(現・医薬品医療機器法)の規定をめぐり、「営業の自由を侵害し、違憲だ」と訴えた裁判の控訴審判決が6日、東京高裁であった。裁判長は、規定を合憲とした一審・東京地裁判決を支持し、控訴を棄却した。判決理由では「不適正な使用による危害の発生を防ぐための規定で、公共の福祉に合致する」と述べた。
(日経新聞19.2.6、朝日新聞19.2.6、毎日新聞19.2.7、薬日新聞19.2.17)

スギ花粉米で花粉症の症状を改善 実用化間近の新治療法
                   農業‣食品産業技術総合研究機構
 国立研究開発法人農業‣食品産業技術総合研究機構の隔離圃場は、遺伝子組
み換え技術を駆使したスギ花粉米をフェンスの中で栽培している。スギ花粉米は、花粉症を引き起こす抗原の一部のペプチドを遺伝子組み換えによって内部に蓄積させた米。通常の食用品種にペプチドの遺伝子を組み込んでいるが、通常の米と栄養分の組成や味に違いはない。この米を食べ続ければ、スギ花粉症の抗原を少しずつ体内に取り込むことができ、体を抗原に慣らし、花粉への防御反応が起きないようにし花粉症を治療する免疫療法の一種だ。常食のごはんに少し混ぜるだけでよく、舌下免疫療法に比べ、患者負担を大幅に減らせる利点がある。(AERA  19.2.16)

花粉症 漢方療法で根治の道も
 東洋医学を活用し、オーダーメイドの花粉症治療を実践する医師がいる。
耳鼻咽喉科・漢方内科の陣内院長は「理由は漢方薬でも根本的な治療ができると考えており、それぞれの体質を整える漢方の治療法はオーダーメイドともいえる」。
根治につながる漢方処方は人によって異なるが、あえて一つ挙げれば、体の毒素を排出する「十味敗毒湯」(花粉症は保険適用外)が代表的とのこと。食生活に乱れがある人に効果的という。花粉症は「何を食べているか」で作用する面が大きいとみている。外食が多い人やお菓子が好きな人は自律神経が乱れ、花粉症の症状が出やすい傾向があるという。意外なのは「生もの」、特に生野菜の摂取が要注意という指摘。生ものは体を冷やすし、体調が乱れやすくなる原因
になる。寒さの厳しい時期は特に摂取を控えたほうがいい。
さらに、花粉症の症状緩和に有効な漢方薬は、「小生龍湯」。これは、体を温めて鼻水を乾かす生薬や、粘膜を引き締める生薬などが含まれている。 「苓甘姜味辛夏仁湯」は七つの生薬が含まれており、胃腸が弱い人に向いている。鼻水や痰を止める用途にほぼ特化して使われている。(AERA  19.2.18 )

ショウガ効能‘ポカポカ’は主要成分以外も重要   立命館大薬学部
 ショウガの身体を温める効能について、従来重要な働きをしているとされてきた主要成分以外の化合物PGC-1αというタンパク質が体内での熱の生産にに関わることを同定した。風邪の初期症状に用いる漢方薬などに配合されてきた。ショウガに含まれている多種多様な化合物が複合的に組み合わさって作用することで、健胃効果や身体を温める効果を示すという。( 産経新聞 19.3.3)

昨年9月の調剤医療費動向 調剤費8%減、後発品シェアは75.3% 厚労省
 調剤費は前年同期比8.4%減の5665億円、処方箋1枚当たり調剤医療費は3.2%減の8891円となった。後発品の数量シェアは75.3%と微増となった。
 内訳を見ると、技術料が4.7%減の1471億円、薬剤料が9.6%減の4183億円となった。薬剤料のうち後発品薬剤料は4.0%減の776億円だった。(薬事日報19.2.28)

韓国の慶熙大と協定 伝統医学で学術交流
 日本薬科大は、韓国の慶熙大と学術交流協定を締結した。日本薬科大は国内初の漢方薬学科(現漢方薬学コース)を開設。その知見を生かした国際交流を進めており、米国、マレーシアなどの大学と協定を締結する。韓国の大学との協定は初。(毎日新聞19.2.14)

<商況>
・国内商況
 生薬の流通について特に目立った材料はないが、その中でも牛黄や、白南天が高値傾向にある。牛黄は、物自体が入りになくくなっている上に、オーストラリアで大干ばつ、さらに大洪水に見舞まれ数十万匹の牛が死亡。さらに物が入りにくくなると予想。白南天についても、品不足気味もあって高値気配にある。(薬事日報19.2.27)

 ・海外商況 
 中国は日本と同様いつまでも寒いが、天候は穏やかである。市場も穏やかで動きは少ない。正月休みも終わって、いよいよ春が来る。中国の生薬業界で目立った動きといえば、品質に関する関心が高まって、規格が厳しくなり品質の良いものが、輸出品だけでなく、国内向けにも出回っていること。良好な経済状況もあって生薬の国内需要は高まっている。この環境は生薬全般の価格上昇傾向につながる。エネルギーは石炭に代わって電気、ガスの需要増で設備投資が増えており、これも原料の値上がりにつながる。
市場の価格変動は小さいが、その中でもチョレイ、キジツ、ニンジン、デンシチニンジン、ゴシュユなどは、比較的安く、今は安定しているが,今後は上昇に転じるであろう。このところ、値上がりが目立つのはキョウニン、リュウガンニクなどである。(輸入商社提供)

<安全性>
次のいずれも、漢方・生薬にかかわる情報なし
・DSU (Drug Safety Update) No.277  厚労省2019.3.
 ・安全性情報 No.360  厚労省2019.2.5
・使用上の注意改訂  厚労省2019.3.1
 ・回収情報  厚労省2019.3.5

Posted by 管理者 at 15時02分

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