【月刊 花扇生薬】  2018年05月07日(月)

月刊花扇生薬 第188号 2018年5月

2018年5月7日

編集・発行人

小西製薬株式会社

学術担当

<薬事>
奈良県30年度薬務行政 漢方推進プロジェクトで新規事業
薬務課が担当する新たな取り組みは、「トウキ単味エキス製剤の有効性の検証ならびに販路拡大」(予算:235万円)。
そのほか『「奈良のくすり」等インバウンド推進、認知度向上」』、薬事研究センターが担当する「大和生薬の品質の数値化と薬効研究」「国産生薬の使用促進支援」「奈良の薬用植物資源調査」「県産薬用作物を使用した企業の製品開発支援」は継続する。(薬日新聞18.4.17)

PIC/S総会、日本で初開催‐来年11月に「薬都」富山で 厚労省
 厚労省は、医薬品査察当局の国際的な団体「医薬品査定協定・査察協同スキーム」(PIC/S)の総会とセミナーを来年11月に富山市で開催すると発表した。4月にスイスのジュネーブで開催されたPIC/S総会で了承されたもので、日本での開催は初。(日経新聞18.4.25、薬事日報18.5.2)


多剤指針「詳細編」を議論‐患者の療養環境別に留意点 厚労省
厚労省は19日、高齢者の医薬品適正使用指針について、外来・在宅医療など療養環境別に考慮すべきことを記載した「詳細編」のコンセプトを高齢者医薬品適正使用検討会の作業部会に示した。詳細編は、総論編の追補と位置づけ、外来や在宅など患者の療養環境別の処方見直しタイミング、慢性期の療養環境の特徴を踏まえた薬剤追加の留意点、認知症治療薬などの処方薬に関する留意事項の追加も盛り込んでいく予定。それぞれ10ページ程度の各論編を作成し、今年度中に取りまとめたい考えである。(薬事日報18.4.26)

薬用植物国産化で新事業‐産学共同事業体でマッチング
日本医療研究開発機構(AMED)は今年度、新たに「薬用植物国産化・利活用促進プロジェクト」の実施を検討している。これまで培われてきた薬用植物の栽培技術を実装化するため
国内栽培に適した優良な種苗を圃場へ安定供給できる拠点整備や栽培技術の汎用化に向けた実証を計画。アカデミアと製薬企業などからなるコンソーシアムの構築を目指し、相互のマッチングを支援する。 同プロジェクトは、今年度の創薬基盤推進研究事業として実施されるもの。現在、中国からの輸入に依存しているのが現状だが、中国における資源枯渇や人件費上昇などにより、原料生薬価格が上昇するといったリスクにさらされており、良質な原料生薬の安定確保が危惧されている。(薬事日報18.4.11)

薬草を産業化へ加速 福井・高浜に「育苗センター」完成
「若狭富士」とも呼ばれる青葉山(標高693メートル)に自生する貴重な薬草の活用に取り組んでいる高浜町に、薬草栽培の拠点となる薬草育苗センター(同町六路谷)が完成した。薬草の苗を育てるほか、製薬に向けた原料の加工、品質管理の機能を備える。19日に開所式があり、関係者は「産業化に向けた取り組みの形が見えてきた」と期待を込める。
 センターは、約2900平方メートルの敷地に育苗ハウス2棟や保管庫、加工施設、乾燥場などを備える。総事業費は4975万円で、県と町が半分ずつ負担した。
 青葉山周辺の環境保全に取り組む地元住民らでつくる「青葉山麓研究所」と同協会、同町などは協定を結び、平成27年から薬草の試験栽培を開始。栽培管理する薬草は約20種類に上り、今年1月には医薬品としての品質基準を満たしたゴシュユも初めて出荷された。(産経新聞18.4.20、朝日新聞18.5.1)

千葉大・富士通、ICTで薬用植物の栽培実験
 千葉大学と富士通は18日、漢方薬や健康食品の原料となる植物を効率的に栽培する技術の実証研究を始めると発表した。情報通信技術(ICT)を活用して生育状況をきめ細かく分析。気象条件の変化と照らし合わせ、植物が育ちやすい環境を突き止める。輸入品への依存度が高かった薬用植物の国内栽培を増やし、原料の安定供給や農家の経営改善を図る。
千葉大は薬用植物の栽培方法や品質基準の確立を目指し、富士通や国内の大学、病院と一般社団法人「日本薬用機能性植物推進機構」を3月に設立。実証試験で得られた知見を生かし、新規参入を目指す農家への技術指導や全国的な「適地適作」の実現を目指す。富士通は栽培データ記録システムの内容を充実させ、農業分野をターゲットとした情報システム事業を強化する。(日経新聞18.4.18)

生薬入りの「近大カレー」 高島屋などで販売へ
 近畿大学は18日、中国のタクラマカン砂漠で栽培されている生薬「カンカ」を入れたレトルトカレーを商品化したと発表した。共同企画した高 島屋の大阪府内の店舗や、大学構内の生協で26日から取り扱いを始め、在阪のスーパーを中心に順次販路を拡大する。近大は中国の大学などと組み、カンカの抗酸化作用や認知症に対する機能の研究を進めている。タクラマカン砂漠でベニヤナギの植林事業にも取り組んでおり、カンカの利用が広がれば現地の地域振興にもつながると期待している。(日経新聞18.4.18)

国内ジェネリック市場1兆円突破へ年5〜7%のペースで拡大 民間調査
 ジェネリック医薬品(後発薬)の国内市場が2018年に1兆円を超え、2021年には1兆2000億円に達する見通しとなったことが分かった。 政府が後発薬への置き換え加速を打ち出す中で、今後、年率5〜7%のペースで後発薬市場が拡大していくとみられる。(産経新聞18.4.22)

<商況>
国内商況:全般的には、先月と同じ状況。甘茶、甘草、白南天、五味子などは「相変わらず良品が少ない」との生薬卸関係者は言っている。相場表にはない呉茱萸については、品物自体が少ないこともあってやや値段が高めになっている。牛黄は、ほとんど物が入ってこない状況で、引き続き高値での推移となっている。(薬事日報18.4.27)

海外商況:5月1日から広州交易会が始まった。ここでの注目商品はニンジンか、と言われている。全般的に、生薬は高騰している商品はなく、昨年より価格はやや上がっているかという程度である。しかし、交易会で大きな動きあれば、価格高騰の可能性も出てくるので、各企業は動きを注目している。
4月上旬に華北地区で遅霜があり、レンギョウ、キョウニンほか一部の生薬に影響が出ている。先般来、高値にあるゴシュユ、ゴミシは引続き、そのままである。人出不足が影響して値上がりしているものもある。価格に影響のある人件費の上昇は10%程度であるが、ほかに、資材、特に紙の値上がりが大きい。(輸入商社提供)

<安全性>
次のいずれも、漢方・生薬にかかわる情報はない。
・DSU (Drug Safety Update) No.268  厚労省18.4.
・安全性情報 No.352  厚労省18.4.17
・使用上の注意改訂  厚労省18.4.19
・回収情報  厚労省18.5.2

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【月刊 花扇生薬】  2018年04月09日(月)

月刊花扇生薬 4月号 第187号


2018年4月7日

編集・発行人

小西製薬株式会社

学術担当

<薬事>
薬用作物の国内栽培が始動 地域活性化に期待
 漢方薬原料である薬用作物の国内栽培が大きく動き出している。その契機となったのが、2013年から始まった日漢協、厚労省、農林省が共同して漢方薬メーカーと農家をマッチングする「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」である。地方自治体も協力して耕作放棄地を活用し、薬用作物に着手する機運が
高まった。現在は、全国農業改良普及支援協会と日漢協が実施する「薬用作物の産地化に向けた地域相談会」に引き継がれ、すでにいくつかの品目で試作栽培もスタートしている。中国をはじめとする海外からの輸入に依存していた薬用作物だが、国内での栽培に弾みがつけば、漢方薬の安定供給に対応できるだけではなく、日本の農業全体に活力を与え、地域活性化につながるとの期待も膨らむ。(薬事日報18.4.2)

薬用植物国内栽培などに注力 東京生薬協会新年度事業
 東京生薬協会は、生薬・薬用植物等の普及啓発活動、栽培・育成活動など、引き続き公益事業の積極的な展開を行っていく。また、現在7つの自治体と連携協定を締結して薬用植物国内栽培事業を進めているが、今後は自治体が関与する外郭団体及び第三セクターまで協定先の範囲を広げることも決めた。(薬事日報18.4.4)

一般用生薬の「使用上の注意」を通知 厚労省
 厚労省は3月29日、一般用生薬製剤の30品目について、添付文書などの記載する「使用上の注意」を都道府県に通知した。 記載整備が主で、大きな変更はない。(薬事ニュース18.4.6)

健康寿命がさらに上昇‐男72.14歳、女74.79歳 厚労省
 厚労省は3月9日、医療・介護に依存せず健康的に日常生活を送ることができる「健康寿命」の最新値を公表した。男性は72.14歳、女性は74.79歳で、2013年の前回調査から0.95歳、0.58歳上昇し、都道府県の格差、平均寿命と健康寿命の差も改善していることが分かった。厚労省は、「生活習慣の改善、高齢者の社会参加の増加など、健康に対する国民の意識の高まりが健康寿命の上昇につながった」との見方を示している。(薬事日報18.3.13)

かかりつけ薬剤師の活用推奨
 厚労省は3月9日、電話やテレビなどの情報通信機器(ICT)を用いた「オンライン診療の適切な実施に関する指針」案を検討会に示した。オンライン診療の実施に当たって、初診は原則直接の対面で行うべきとし、その後も同じ医師の対面診療と組み合わせて行うとの基本理念を提示。薬剤処方については、対面診療に基づく処方が原則とし、処方後は患者の服薬状況の把握に努めるなどの遵守事項を記載した。さらに患者に対し、かかりつけ薬剤師・薬局のもとで医薬品の一元管理をしてもらうよう求めることを推奨した。(薬事日報18.3.12)

日本薬科大と産学連携
 埼玉県信用金庫(埼玉県熊谷市)は、日本薬科大学(埼玉県伊奈町)と産学連携に関する協定を結んだ。同大の強みである伝統医学などに関する講演会を共同で開く。同大と食品分野の中小企業を引き合わせて商品開発も支援する。(日経18.3.16)

漢方薬「麻黄湯」が大幅伸長 1月度のOTC販売動向
 全国のOTC医薬品販売動向データによると、インフルエンザの大流行で前年同月比100.3%となった。1月は漢方薬の「麻黄湯」が前年同月比で1.5倍以上になり、漢方薬カテゴリーの売り上げ増に貢献した。(薬事日報18.3.5)

「漢方チュアブル錠」製造法 富山県薬事研究所が発表
 富山薬事研究所は平成29年度成果発表会で、「飲みやすさに重点を置いた製剤研究―小児用製剤の剤形検討と漢方チュアブル錠の開発について」を報告した。(薬日新聞18.3.17)

薬用植物見本園 公開イベント 奈良
 奈良県薬事研究センターで4月13-15日にかけ、表記イベントを開催する。
 場所は:奈良県御所市「南中町」「薬用植物見本園」(薬日新聞18.3.7)

<商況>
国内商況:先月と同じような状況にある。「花祭り」に欠かせない甘茶は、駆け込み注文が入ってくると思われ、しばらくは間少なめの予想である。
品薄が続いている牛黄は、需要が供給を上回る形で、当分値は下がらない感じ。
このほか南天がやや少ないのと、甘草の良品が少なめなのは先月と変わっていない。(薬事日報18.3.30)

<安全性>
・安全性情報 No.351  厚労省2018.3.13
 使用上の注意改訂(厚労省2018.2.13):
 サンシシ使用上の注意[重要な基本的注意]及び[副作用(重大な副作用)]
 の項に「腸間膜静脈硬化症」の使用に当たっての注意書、副作用情報を追
 記するよう指示があった。
 次のいずれも、漢方・生薬にかかわる情報はない
・DSU (Drug Safety Update) No.268  厚労省2018.4.
 ・回収情報  厚労省2018.4.5

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【月刊 花扇生薬】  2018年02月02日(金)

月刊花扇生薬 2月号 第184号

  

2018年2月

          編集・発行人:
小西製薬株式会社 
                                      学術担当(電話 072-981-2429)

<薬事>
年頭に挨拶 大阪生薬協会 大野会長
 昨年、講演会、見学会、市場流通生薬品質評価の取り組みを行い、「これらの活動が優れた品質の生薬を世に供給していることにつながっていると思う。本年も同様に活発な活動を期待している」。
 栽培部会では、山口県の協力を得て栽培の検討を開始し、昨年には当帰でその成果を出すことができた。「同事業はこれからだが、商業栽培に向けて関係者の熱意と努力に期待したい」と強調。保険薬価部会は、生薬製剤については近年の原料生薬の高騰により未だに不採算品が多く存在することから、「日本漢方生薬製剤協会や日本生薬連合会と連携して、不採算品の再算定のための活動を継続的に進めていく」方針を示した。
 

(薬事日報18.1.12)


薬草「大和トウキ」魅力知って
 売薬で栄えた高取町(奈良県)が4日、漢方をテーマにしたイベント「くすりの町の漢方マルシェ」を開く。町は、薬草の大和トウキを使った茶や入浴剤などの商品開発を進めており、当日は新商品を披露。栽培が難しいなど課題もあるが、「魅力を広め、町づくりに弾みを付けたい」という。
 大和トウキの葉をハーブティーやシロップなどに加工。特に岩塩などと混ぜたハーブソルトは売れ行きが好調という。「大和トウキの栽培は試行錯誤の連続で、なかなか増産できないのが悩みだが、町の主要な名物になる可能性を秘めている。大和トウキの魅力を広め、どうにか生産を増やしていきたい」という。

(読売新聞18.2.2)


大和トウキの農村医療観光  ツアー企画し効果検証
 漢方薬に使われる大和トウキによる園芸療法を生かした農村ツーリズムの研究を、早稲田大学の「医学を基礎とするまちづくり研究所」などが県内で進めている。トウキの収穫などを楽しむモニターツアーを開き、心身への影響を調べている。                  

 (朝日新聞18.1.12)

インフルエンザの治療に漢方を 千葉大和漢診療科の並木教授
 インフルエンザの治療薬には、タミフルなどの西洋薬と麻黄湯(まおうとう)などの漢方薬がある。麻黄湯にもタミフルとほぼ同等の効果があるが、体力があまりない人には不向き。そういう人は、寒気や微熱など、風邪のような症状を感じたら「桂枝湯(けいしとう)や葛根湯(かっこんとう)を早めにのむと、症状の悪化を防げる」と千葉大学医学部附属病院和漢診療科の並木隆雄教授。また、「補中益気湯や十全大補湯など、体力を底上げする漢方薬で免疫力を上げておくことも、インフルエンザ予防につながる」とアドバイス。

(日経ヘルス17.12.4,11)

医療用漢方製剤の剤型変更に関するGL作成へ  国立医薬品食品衛生研
 日本東洋医学会と日漢協共催の「国民の健康と医療を担う漢方の将来ビジョン研究会」で、国立医薬品食品衛生研 袴塚氏は、漢方製剤などの多成分系医薬品の承認申請ガイドラインを作る必要性について講演した。まずは医療用漢方製剤の剤型変更に関するGL作成に来年度以降着手する考えを示した。

(薬事ニュース18.1.12)

一般用生薬の都道府県への権限委任 18年度から 厚労省
  厚労省は昨年12月21日、都道府県への委任を通知した。対象は、単一の生薬で調整された内服用薬剤の浸剤・煎剤用製剤や茶剤。2018年度から適用。
 19品目の内訳は次のとおり。
 ウワウルシ、オウレン、カゴソウ、カンゾウ、キササゲ、ケツメイシ、ゲンノショウコ、コウカ、コウジン、サフラン、サンキライ、シャゼンソウ、ジュウヤク、センブリ、ソウハクヒ、ニンジン、ボウイ、モクツウ、ヨクイニン

(薬事ニュース18.1.26)

流通改善ガイドラインを通知‐単品単価原則、国が遵守促す 厚労省
 厚労省は、医療用医薬品の流通における卸売業者と医療機関の取引に当たり、原則として全品目の単品単価契約を進めることなどを求めるガイドラインをまとめ、23日に日本医薬品卸売業連合会、日本薬剤師会等の関係団体に医政局長と保険局長の連名で通知した。
 国が医療用医薬品の流通に関するガイドラインを作成するのは初めてのことで、安定供給や卸売業者の経営に影響を与えるような流通コストを全く考慮しない値引き交渉を慎むことなども求めている。
ガイドラインは4月1日から施行する。      

  (薬事日報18.1.30)


<商況>
国内商況:牛黄が目立って品薄傾向で、倍ほどの値になっている。ブラジル、アルゼンチン、オーストラリアといった主産地のものがいずれも品薄になっているという。使う量が増えている傾向だけに、今後、気になる。牛黄配合薬が軒並み値上げへと動いている。そのほか、甘草は良品が少なめの状況が続いている。季節がら南天の新物がぼつぼつ出てきている。白南天は少ない。

 (薬事日報18.1.31、薬日新聞18.1.27)

 海外商況:中国のこのごろの気候は日本と同じで寒さは厳しい。生薬は収穫の時期ではないので、この気候状況は出荷には影響はない。旧正月は2月16日で、この頃、10日ぐらいは農家休みになり、市場も閑散となる。
 先般来、高値にあるゴシュユ、ゴミシ、オウレンなどはそのままである。中国の日本種センキュウは価格対策で、大減産にあり、量は減っている。センキュウは北海道産も天候不順で減産にある。サフランの価格はいくらか下がり気味にある。ハンゲは新物が出て、価格は、本来は下がるはずであったが、その動きはない。                     

(輸入商社提供)

<安全性>
次のいずれも、漢方・生薬にかかわる情報はない。
・DSU (Drug Safety Update) No.266  厚労省2018.2.
・使用上の注意改訂  厚労省2018.1.11
 ・回収情報  厚労省2018.1.24

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